NIYONIYO じっと 待つ…
インタビューを終えて
 千田四鳳さんとの付き合いは、10年近くになる。自分が仕事を始めたとき、薬害エイズ問題が大きくクローズアップされる直前に、多少薬害エイズの取材をしているうちに、血友病友の会の活動の中心を担っていた千田さんに出会ったのがきっかけだ。そんな出会いだったので、血友病のこと、医療のことのお話を伺うことが多かった。もちろん、千田さんの書も、拝見する機会をいただき、素人ながらに、哲学的な雰囲気と生の迫力を感じたりしていた。
 一度、千田さんの書の世界をじっくり聞いてみたかった。千田さんという人に、ずっと敬意を抱いてきた自分として、血友病患者ではなく、書の世界にいる千田さんに、きっちりと触れておきたかった。今回、インタビューでお邪魔した際、書を書くところを少しご披露していただいた。凛然と、緊迫した様子を垣間見ることが出来た。
 千田さんの書は、やはり哲学的なものを感じる。千田さんの生命、生きてきた確かな軌跡が現れている気がする。千田さんは人とのつながりを大事にし、粘り強く人とつながり、人と人をつなげてきた人だ。その姿勢から、これまで学ぶことが多かった。千田さんの言葉の中で、「自分の中に沸き起こってくるものを、じっと待っている」「じっと待ちながら、人を見ている」といったことが、印象に強く残っている。
 最近、「待つ」といったことに深く関心を持っている。スピードの速い時代、ぱっぱっと効率よく事が進み、結果が出ることが求められる。僕自身も、スピードに急かされている。その中で、人をもなかなか待てず、粘り強く伝えられずに、伝えることをあきらめてしまって、縁が切れたり…時間をもう少し待てなかったため、許せなくなってしまったこと、切れてしまったこと、そんなことが増えている気がする。子どもが「キレやすい」というのも、そんな時代のスピード感覚から来ているのではないか…?と思ったりする。前回インタビューした伊勢真一監督も、気長に待つ人だった。「待つ」ということの積極的な意味を、続けて感じさせられた。
 千田さんの書に、大変な迫力を感じるのは、じっと待ちながら温めていたものが、一枚の紙の上に凝縮されて爆発をとどめているからなのか…?千田さんの書に、また一歩、思いが深まったインタビューだった。
【会田正宣】
学生時代、環境問題を研究するサークル「なちゅれ」を主宰。楽器や空手など四方八方手を出すが、身につかないことばかり。気の多いB型。今は中国語に取り組む。アイルランドのロックグループ「U2」ファン。記者。横浜出身。

 インタビューするのは初体験、変なことを聞いたら?・・・・なんて緊張しながら、書家千田四鳳氏のお宅に伺いました。
 「現代書道というと、難しい」というイメージを抱いていました。ですから、名をなされた千田氏も難しい方、その方が子供たちに書道を教えていらっしゃるということが、私の中では結びつきませんでした。
 しかし、「書との出会い」「書のこころ」「書への取り組み」、そして「病との闘い」など、淡々とも思える語り口で語ってくださるご様子は、微塵もそんなことを感じさせません。
 「人」が好きだから「人」とのつながりを大切に、また、「冷静な自分」と「緊張している自分」を意識し、その気持ちを「書」によって表現する、それが見る人に迫ってくるのだと思いました。「筆は手の如く、手は筆の如く」とおっしゃっておられましたが、その言葉はまさしく、「書と心が一体」であることなのですね。
 避けることのできない病気を背負いながら、「書」に打ち込み、子供たちには「書の楽しさ」に触れてもらい、すべて「生きている証拠としての書」にエネルギーを注ぎ込む、その生き方は壮絶とも思えますが、それを感じさせない姿…。そしてまた、最後に見せていただいた写真で、何枚も何枚も納得のいくまで書を書いて、その作品の中にたたずむ千田先生の様子が印象的でした。
【川田 まや】
結構気の短いA型、女性差別に憤慨しながら仕事をしてきました。(「食の安全」が本職かな?)いろんな事に手を出してみましたが、すべて中途半端。人生設計も同じ、今さらどうしようもないので「ケ・セラ・セラ」です!!今は「太極拳」を習っています。また、仕事仲間が立ち上げた「エコワーク実践塾」にも首を突っ込んでます。仙台出身。

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